おかわりもらった

元気な証拠を残します。

倒れてしまった話

【デザフェス】

11月11日(日)に行われた自分でデザインしたグッズを販売、展示ができるデザインフェスタというお祭りに出展させていただきました。

イラストはTwitterでのちょっとしたおまけ…のつもりで始めたのですが、まさかこんなにも生活の主体を占めるものになるとは。Twitterで知り合った方やTwitterで知って下さった方など沢山出会えてました。僕にとってのデザフェスはTwitter世界で東京ビッグサイトTwitterでした。現実と非現実をいったりきたりしていました今も混乱しています。僕がSNSを始めた時はネットで知り合った人と会うのは駄目だよ犯罪に巻き込まれるよ。と言われていたからなのかも知れません。今はそうでもないのかな。

またこういうイベントに出たいと思いますけど、同じことを何度もやっても仕方ないのでちょっと落ち着いて何か思いついたらまた出たいと思います。

今は楽しかった記憶から抜け出せません。身の丈には確実に合っていなかったな。でもお祭りってそういうものですよね。きっと。

 

【倒れてしまった話】

まとめると「お風呂で考え事と読書をしていたらのぼせて倒れて嫁にめちゃめちゃ心配させてしまった。」というそれだけの話です。

 

嫁が妊娠しました。「しました。」というかもう5か月で安定期に入っているのですが、初めての妊娠なのです。これからの妊娠の経過、出産の事、本で読んでもネットで調べても友達や美容院のお兄さんから聞いても「いやいや、そんなことあるのかい?」といまいち現実感が持てなくて、というかあまりにも過酷なことばかりなので目を背けていたのかも。

でも心のどこかには「これからどうしたらいいのだろう」という不安がふわっとながらもわんさかあって、でも嫁が一番不安だよね。不安に不安を重ねてもね。と思い、不安をそのままにしていました。

 

そんな時、川上未映子さんの「きみは赤ちゃん」という妊娠出産育児エッセイをお風呂で読んでいました。読んでいたら「あっ、これから起きようとしていることは本当に起こるんだ。この命がけの出来事に対面するんだ。」と思い。その瞬間に今までぼんやり想像していた不安や期待がくっきりと一気に押し寄せて来ました。

そのまま色々と考えていました。

嫁は元気でいてくれるのだろうか。とか、そういえば最近生死に関して敏感になっていた気がする。とか、僕らは望んで妊娠したけれども子供はそうじゃない事実にどう向き合ったらいいのか。とか。

お風呂から出て、このことはブログに書かないつもりでいたけどどこかしらでちゃんと心境の記録はつけよう。嫁にも話そう。と思いながら身体を拭いていたら、長風呂(とは言っても30分くらい)との寒暖差もあったのかフラッと来てしまって、あ、これもうどうにもならない。健康ってどういうことだっけもう忘れてしまったしもう体感できないのかな。嫁が今夕飯をせっかく作ってくれているのにこれは食べられないや、断ると心配させちゃうしどうしよう。と思いながら嗚咽を出してしまい、嫁が気が付いて「どうしたの!?」と言って「水持っていくから!」と言って水を出している音がして、その音を聞きながら「嫁が来る……せめてパンツを履かないと!」と謎のプライドが働き、その時あった全体力を使ってパンツを履きました。そして嫁が来て、嫁が来てくれた安心とパンツ履けた安心(?)でそのまま壁をつたって倒れてしまいました。

でも横になった瞬間身体が「正解!」と言ってくれて徐々に回復してきました。正直もう駄目かと思いました。嫁がずっと「大丈夫?」とか「水いる?」とかしつこく聞いてきてうるさいなちょっと放っておいてくれないか。と思いましたが(声は出せなかった)今思うとそのおかげで意識を失わずに済んだのかもしれませんね。

回復したら身体が起こせるようになって、嫁にもう大丈夫アピールをする為に手足が痺れながらも自分でコップを持って水を飲んで、ソファーで休んでいたら嫁に、

「もうお風呂禁止です!……臭くてもいいから!」と言われて、そこで初めて嫁に「相当悪いことをしてしまった……」と思い、ちゃんと話そうと思い、色々話しました。

 

・子供が産まれた先のことを考えると一緒に遊んだり教えたり教わったり楽しいことしかない。母親になった嫁を見るのも楽しみで仕方がない。そんな希望とワクワクがありつつも、僕は嫁が元気ならいいと常日頃思っていたけどそうじゃなくなる可能性に直面して不安で仕方がなくてこのいったりきたりについていけない。とか

・気が付いたら生死に対して過剰なまでに敏感になっていて、「車線が死ぬ」とか無生物に対しての死でさえビクッとなってしまう。とか

・子供は家族だけど個人で、僕らだけが望んで産んだ子に何をすべきなのだろうか。僕は何かに依存せずに色々な可能性があることを教えたい。選んであげるんじゃなくて後悔しないように選べるくらいになって欲しい。それが一緒にできたら尚いい。親が提示する道はシンプルな回避所みたいなものでいい。…これで絶望せずに生きてくれるだろうか。親がどう接すれば何を用意すれば子供はすくすくとなるべく絶望しないで生きてくれるのだろうか。とか

 

色々ワーっと話したら「とりあえずあなたが元気じゃないと駄目だね~。ゆっくり話そうね。私だって自分だけが大変だなんて思っていないんだからちゃんと話してね。ちゃんと考えてくれるのは嬉しいし。」と言われて、そうですね。その通りです。すみませんでした。

これからはもうちょっとこまめにここかどこかしらで記録はつけます。嫁に甘えてなんでもかんでも言うのも……だし、一回どこかで整理したいし。物事を大げさに悪い方に考える癖があるので細かく刻んで消化できるようにしないと。

 

その後も沢山話して、話が尽きた頃に嫁に「それにしても本当に怖かったよ。顔が白くなって立てなくなって、あの光景が頭から離れない…多分一生覚えているよ。」と言われて、

「あぁ…本当にパンツ履いておいて良かった……」としみじみ言ったら、呆れたような顔しながらようやく笑ってくれました。